南アジアの定義…どこからどこまでの地域なの?

南アジアって、名前は聞くけど「どこからどこまで?」と聞かれると、パッと答えられない人も多いんじゃないでしょうか?インドが真ん中なのはなんとなくわかるけど、他にどんな国が入るのか、実はあいまいだったりしますよね。
結論からいってしまえば、南アジアとは「インド亜大陸」にあたる地域で、主に7か国が含まれる明確なエリアなんです。この記事では、その地理的な範囲や特徴、他のアジア地域との違いをしっかり押さえていきましょう!

 

 

南アジアに含まれる国一覧

南アジア諸国の地図

南アジア諸国の地図

出典:Cacahuate / CC BY-SA 3.0より

 

まずは「どこの国が南アジアに入るの?」という基本から。これは国際的にもおおむね共通の認識があります。

 

7つの国が基本構成メンバー



インド



スリランカ



ネパール



パキスタン



バングラデシュ



ブータン



モルディブ

 

基本的には南アジアに含まれるのは、インド、スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、モルディブの7か国です。この7か国は、経済協力や地域安全保障の枠組みであるSAARC(南アジア地域協力連合)にも加盟しており、政治的にも地理的にも「ひとつの地域」として扱われています。

 

「インド亜大陸」=南アジアの物理的な定義

地理的には、インドプレートがユーラシアプレートにぶつかってできた地域、つまりインド亜大陸がそのまま南アジア。ヒマラヤ山脈で北と隔てられ、他のアジア地域とは一線を画す独立した地形を持っています。

 

他のアジア地域とどう違うの?

「東南アジアや中央アジアとどう違うの?」と聞かれることも多い南アジア。文化や宗教の面でも、はっきりとした特徴があります。

 

宗教と文化の違いがカギ

南アジアはヒンドゥー教、イスラム教、仏教、シク教など多様な宗教が混在し、それぞれが社会の基盤になっています。一方、東南アジアは仏教・イスラム中央アジアはイスラムと旧ソ連文化の影響が強いという違いがあります。

 

言語と文字も全然違う

南アジアではインド・ヨーロッパ語族(ヒンディー語・ウルドゥー語など)ドラヴィダ語族(タミル語など)が話されており、文字もデーヴァナーガリー、アラビア文字、タミル文字など多彩。他のアジアとはかなり違った言語風景を持っています。

 

南アジアに“入らない”国たち

つい「インドの近く=南アジア」と思いがちですが、地理的に近くても南アジアには入らない国もあるので要注意です。

 

ミャンマーは東南アジア

 

地理的にはインドと国境を接していますが、文化・歴史・政治枠組み的にミャンマーは東南アジアに分類されます。ASEANにも加盟しており、立ち位置が明確に違います。

 

アフガニスタンは入ったり入らなかったり

 

アフガニスタンもインドのすぐ北西ですが、文化的にはペルシャ・中央アジア・中東とつながりが強いため、南アジアには含まれないこともあります。国連などはアフガニスタンを南アジアに分類していますが、経済協力機構(ECO)では中央アジア扱いであったりと、わりと分類が曖昧なんです。

 

南アジアは、ヒマラヤに守られた「ひとつの大きな文化圏」であり、インドを中心に歴史・宗教・言語が独自に発展してきた地域なんです。どの国も違いはあるけれど、共通の地理と歴史を背景にした“つながり”がある。そう考えると、南アジアという言葉がぐっと身近に感じられるかもしれませんね。