
1746年に作成されたアジアの言語分布地図
出典:Photo by Homann Heirs / Public Domainより
「アジア」って一言でまとめられる地域じゃないよな〜って思ってる人、多いんじゃないでしょうか?国も多ければ文化もバラバラ。じゃあ言語はどうなんでしょう?結論からいってしまえば、アジアには数百を超える言語が存在していて、世界の言語の半分以上がここに集まっているとも言われてるんです。この記事では、「アジアにある言語の数」や「どんな系統に分かれているのか」などを、わかりやすく見ていきますね!
言語の数って、数え方によってけっこう変わるんですが、それでもアジアの多さはダントツです。
アジア全体には約2,300の言語が存在するとされていて、これは世界の言語数(約7,000)のうち、3分の1以上を占めています。インドや中国、インドネシアのような大国がとくに言語的に豊かなんですね。
たとえば中国語はひとつの言語って思われがちですが、実は北京語、広東語、?南語など、発音も通じないくらいの違いがあるものも。これを「言語」とカウントするか「方言」と見るかで、数字が変わってくるんです。
数が多いだけじゃなくて、アジアの言語って系統もさまざまなんです。まるで植物の分類みたいに、言葉にも「ルーツ」があるんですよ。
ヒンディー語、ペルシャ語、ロシア語なんかはこのグループ。ヨーロッパとインドの広い範囲にまたがって使われています。語彙や文法に意外な共通点があったりしますよ。
中国語(北京語)、チベット語、ビルマ語などがこの仲間。漢字文化圏でおなじみですが、発音や文法には多様性があって、「中国語=一つの言語」では済まされません。
トルコ語、モンゴル語、朝鮮語、日本語などをここに入れる説もあるんですが、実はこのあたりは学者によって意見が割れるんです。とくに日本語は、どの系統にもはっきり入れづらい不思議な存在なんですよね。
アジアの主要な言語系統の分布地図
出典:Photo by Industrius,Mttll,Kwamikagami / CC BY-SA 3.0より
アジア全体をいくつかの地域に分けて、それぞれの言語事情を見てみましょう。文化と地理がどれだけ言葉に影響してるか、けっこうわかってきますよ。
中国語、日本語、韓国語が中心。文字文化が発達していて、漢字の影響が大きい地域です。発音や語順はバラバラでも、書き言葉では意外と共通点があります。
ヒンディー語、ウルドゥー語、ベンガル語、タミル語など、話者人口が多い言語がゴロゴロしてるエリア。文字も独特で、神様の名前がたくさん出てくるような詩的な言い回しが多いのが特徴です。
タイ語、ベトナム語、ビルマ語、インドネシア語などがあり、声調(音の高さで意味が変わる)が大きな特徴。宗教や王室文化と強く結びついた表現もたくさんあります。
話し言葉だけでなく、書き言葉=文字体系もアジアはバラエティに富んでます。これがまた、学ぶのが大変なんだけど面白いところなんですよね。
東アジアでは表意文字(意味を持つ文字)の文化が根強くて、文字そのものに力があるとされてきました。日本の「漢字+ひらがな+カタカナ」の3種混合システムは世界的にも特異です。
紀元前3世紀から紀元1世紀のブラーフミー文字の書道
出典:Photo by パータリプトラ/ CC BY-SA 4.0より
インドや東南アジアではブラーフミー文字をもとにした各国独自の文字が発達。タイ語やビルマ語のくるくるした形、アラビア文字の流れるような線も、見てるだけでワクワクしますよね。
アジアには数えきれないくらいたくさんの言語があって、それぞれに歴史や文化が詰まってるんです。言葉=暮らしのかたちとも言えるので、その土地の言語に目を向けると、人々の考え方や価値観まで垣間見えるんですよ。旅行や国際交流だけでなく、「アジアって何だろう?」を知るためにも、言語の多様性は最高の入口になるはずです。